2007年12月13日版

ルールを更新しました。古いルール→

■変更箇所
  ・新ルール、「対象の拡大」を導入。
  ・スキルの分類に「拡大」を追加。
  ・それに付随して「爆撃」のエリア全体効果を削除。
  ・ノックバックで壁にぶつかって受けるダメージを「無属性」と明示。
  ・エリア内に存在できる人数に上限が無いことを明示。
  ・プラン補足「1レベルスキルの拡大について」を追加。
   
※TCGのルール詳細は本家「ファイアマインドの住み処」を参照
※複数戦闘については「野良試合バトルロイヤル」も参照
※チェス駒の素材は「retro game complex vineyard」より

  


TCGTルール概要

 「TCGタクティクス」は星見の塔トーナメント(Tournamented Celestial Gaze)の拡張ルールで、「移動」や「射程」の要素を付け加えたものです。
 チェス盤と同じ8×8エリアのフィールド上で複数のキャラクターが戦闘を行ない、勝敗を決定します。


戦闘の舞台となるフィールド

 ただしゲームの最終目的は個人の勝利ではなく、白軍・黒軍の2つに分かれてチーム戦を行ない、自軍を勝利に導くことです。
 どちらかの軍の人員が開戦時の1/3まで減った時点で終了し、人員が多い軍を勝利とします。


■攻撃対象と射程

 TCGの複数戦闘では、自分以外の全てのキャラクターが攻撃対象として選択可能でした。しかし、TCGタクティクス(以下TCGT)ではスキルの届く相手の中から対象が選択されます。
 つまり、プランによって攻撃対象の優先順位を指定していても、最優先すべき相手が射程の中に居なければ攻撃対象から除外されてしまいます。

 射程は大きいほど遠くのエリアまで届き、射程0は同じエリアに居る敵にしか届きません。
 「射程1」は自分の居るエリアを取り囲む3×3エリアを攻撃対象として指定できます。同じように、「射程2」は5×5エリアが攻撃対象の範囲です。


射程0。同一エリアしかスキルの対象に指定できない


射程1。隣接する3×3エリアを対象に指定できる


射程2。5×5の広範囲から対象を指定できる

 反撃スキルにも射程があることに留意してください。
 「射程1」の草薙の剣〔くさなぎのけん〕は、射程2の場所から炸撃〔ファイアクラッカー〕で攻撃されても反撃が届きません。
 ただし、草薙の剣〔くさなぎのけん〕のダメージ軽減効果は自分が対象なので問題なく実行されます。
 なお、TCGTでは分類が「回復」だけのスキルは、味方を対象にすることもできます(具体的には安らぎ〔レスト〕修復〔レストア〕)。

 習得しているどのスキルも敵に届かないような時は、プランに従って「移動」することもできます。


■1レベルスキル

  炸撃〔ファイアクラッカー〕 <<火>> 攻撃・拡大 射程2 [new!]
  ダメージを1点に変更します。

  安らぎ〔レスト〕 <<水>> 回復・拡大 射程2 [new!]
  本来の回復効果に加え、2/3の確率で対象となった者のスキル、プラン、もしくは現在使用中のスキルパターンにかけられている異常をひとつ解除します。

  空圧〔プレシャライズ〕 <<風>> 妨害・拡大 射程2 [new!]
  本来の効果に加え、2/3の確率でノックバックが発生します。

  報復〔アベンジャー〕 <<地>> 受動・防御・反撃 射程0

  斬撃〔スラッシュ〕 <<剣>> 攻撃・拡大 射程0 [new!]


■2レベルスキル

  爆撃〔イラプション〕 <<火火>> 攻撃・拡大 射程1 [new!]

  火炎縛〔フレイムバインド〕 <<火水>> 攻撃・変化・拡大 射程2 [new!]

  灼熱波〔ヒートウェイブ〕 <<火風>> 攻撃・変化・拡大 射程2 [new!]

  焦熱の外套〔ファイアリークローク〕 <<火地>> 維持・防御・反撃 射程1

  草薙の剣〔くさなぎのけん〕 <<火剣>> 受動・防御・反撃 射程1
  火属性への反撃ダメージを、「軽減前のダメージと同じ値」に変更します。つまり炸撃なら1点、爆撃なら4点のダメージを返します。

  水変化〔アクアフォーム〕 <<水水>> 受動・防御・回復 射程0
  本来の効果に加え、水変化が発動したとき自分に対して2/3の確率でノックバックが発生します。

  霧の防壁〔シールドミスト〕 <<水風>> 受動・防御・維持 射程0

  修復〔レストア〕 <<水地>> 回復・拡大 射程1 [new!]
  本来の回復効果に加え、現在使用中ではないスキルパターンにかけられている異常と、旋風によるパネル変更も解除が可能です。

  毒牙〔ポイゾナスファング〕 <<水剣>> 攻撃・変化・拡大 射程0 [new!]

  旋風〔ワールウィンド〕 <<風風>> 攻撃・妨害・拡大 射程1 [new!]

  陥穽〔スキルエンスネア〕 <<風地>> 受動・妨害 射程2
  本来の効果に加え、対象のパネルが未使用状態に戻るまでの間、対象者が居るエリア全体を「陥没」させます。陥没しているエリアは「交戦中」と同じ扱いになり、移動して出ることができません。

  夜鳴き刃〔ナイトシュリーカー〕 <<風剣>> 攻撃・変化・拡大 射程1 [new!]

  生命吸収〔ドレインライフ〕 <<地地>> 攻撃・回復・拡大 射程1 [new!]

  イア=テムの呪いの剣〔のろいのけん〕 <<地剣>> 攻撃・変化・拡大 射程0 [new!]

  沙羅双樹〔さらそうじゅ〕 <<剣剣>> 維持・反撃 射程1


■移動

 同エリアに敵が居る場合以外は、移動することが出来ます。
 移動は1回に1エリアだけ、縦・横・斜めの8方向に移動できます。


同じエリアに敵が居なければ移動できる

 すべてのスキルを処理し終わった後に移動するので、移動先のエリアに敵が居た場合でも、攻撃するのは次のターンになります。
 移動に関する指示が無い場合、攻撃が届く距離まで最寄の敵に近づいていきます。
 また、Bindを受けている最中は移動できません


■ノックバック [new!]

 ノックバックとは、相手を隣のエリアに弾き飛ばす効果です。ノックバックで動かされる方向は、攻撃された者から見て「攻撃した者と正対する方向」です。


攻撃した者が居るエリアと同色の矢印方向に動かされる

 射程0の距離からノックバックを受けた場合、動かされる先は8方向からランダムに決定します。
 ノックバックで動かされた方向がフィールド外の場合、外壁にぶつかって1点のダメージを受けます。
 このダメージは無属性であり、空圧〔プレシャライズ〕でノックバックされたからといって風属性のダメージになるわけではありません。

 ノックバックは「移動」では無いので、移動が出来ない状況にある者を動かすことができます。
 交戦中や陥没など、エリアに対する移動不能ならばノックバックでエリアから押し出された時点で移動できるようになります。
 Bindのように個人についた異常であれば、Bindが解除されるまで自力で移動できません。

 また、ノックバックは直ちに実行されます。水変化〔アクアフォーム〕を構えた者が沙羅双樹〔さらそうじゅ〕を維持している者に剣で攻撃した場合、反撃1回目で射程から弾き飛ばされたのなら反撃2回目は届かないので空振りになります。


■対象の拡大 [new!]

 分類に「拡大」を含むスキルは、本来のコストに加えて追加のパネルを使用することで対象となる人数を増やすことができます。

 対象を1人ぶん拡大するのに必要なコストは、「スキルレベルを2で割って端数を切り上げた枚数のパネル」であり、そのパネルはスキルの発動コストに含まれる種類のパネルでなくてはなりません。
 たとえば火炎縛〔フレイムバインド〕なら、「火」か「水」パネルのどちらか1枚を追加使用するごとに、対象を1人追加できます。

 ただし拡大で指定できる対象は、スキルの射程内に存在しており、本来の対象から「射程1」以内の距離に居なければなりません。

 下の図で言えば、「射程1」のスキルでd5を狙った場合e5が、e5を狙った場合d5が「拡大」で指定できるグループになります。


拡大で指定できる対象は、本来の対象から見て「射程1」以内

 次に、「射程2」のスキルでの拡大を行なう場合です。
 下の図で、e5を本来の対象に指定した場合、d5とf6が拡大で指定できる対象に含まれます。
 ただし、d5とf6はグループではないことに注意してください。本来の対象をd5に指定すると、f6まで拡大が届きません。
 また、回復スキルも拡大できるので、f3とg2の仲間を同時に回復できます。
 攻撃スキルであれ回復スキルであれ、「拡大」のグループに自分自身を含めることはできません。


「射程2」のスキルを使う場合、このような拡大が考えられる

 最後に「射程0」の拡大です。
 TCGTではエリアに人数制限が無いので、下図のように複数の相手が同一エリア内に居る場合のみ、「射程0」のスキルを拡大できます。


「射程0」での拡大。同一エリアだけに拡大が届く

 また、自分が交戦している時は、スキルの射程に関わらず自分と同じエリアの相手にしか拡大指定はできません。
 ※拡大しないのであれば、交戦中であっても離れたエリアの対象にスキルを使うことは可能です。

 拡大されたスキルは1回の使用として扱い、複数の対象に時間差なく同時に実行されたものとします。
 そのため、1人目の対象から受けた反撃でHPが0以下になった場合でも、そのまま2人目以降の対象にスキルが適用されます。

 スキルを拡大するかどうかは、プランで設定します。
 特にプランで指定がなければ、スキルを拡大せずにパネルを温存します。


■フィールドの狭窄

 ゲームの停滞をさけるため、30ターン経過した時点でフィールドの「狭窄」が始まります。
 狭窄は5ターンごとに起こり、狭窄によってフィールドが限られていくので、移動で逃げ回っていても最後には敵と交戦することになります。


30ターン経過後。狭窄の第1段階


35ターン経過後。狭窄の第2段階


40ターン経過後。狭窄の第3段階


45ターン経過後。狭窄の第4段階

 また、狭窄するエリアに居た者は内側のフィールドに押し込まれます。
 このとき、狭窄に巻き込まれた者は「自分の体力と同じ数値のダメージ」を受けます(体力自体は減りません)。
 狭窄によって受けるダメージは受動スキルを発動するトリガーになりません。


■プラン補足

◆回復の無駄使いを改善

 TCGTでは特に指定が無い限り、HP減少量が0やマイナスの対象に安らぎ〔レスト〕修復〔レストア〕を使用しません。

◆味方への受動スキル使用について [new!]

 指定が無い限り、味方から受けたスキルに対して「妨害」「反撃」は行ないません。
 たとえば、指定が無い限り味方にかけられた修復〔レストア〕陥穽〔スキルエンスネア〕は発動しません。

 同様に、味方による爆撃〔イラプション〕に巻き込まれて火属性のダメージを受けても、草薙の剣〔くさなぎのけん〕は味方に反撃しません。ただし、草薙の剣〔くさなぎのけん〕のダメージ軽減効果は実行されます。

 味方から爆撃〔イラプション〕を受ける可能性があるかどうかわかりませんが、下図のような状況で「拡大」を使って敵3人を同時に爆撃できる方法が1つだけあることに気をつけましょう。


凶悪なプラン指定ならば、この後ひどい事が起きる

 自軍の勝利のためなら味方の恨みを買うような行為もやぶさかではない、という人はプランで明確に書いておいてください。
 「スキルが拡大できる状況では、可能な限り拡大する」程度の生ぬるいプラン指定では、能動的な味方への攻撃は行動の選択肢から除外します。

 また、あなたが「味方への攻撃をいとわない者を生かしておいては、長期的に見て自軍の不利になる」と考えるのでしたら、「反撃スキルは味方にも適用する」と指定しておいてください。殺伐とした展開をお楽しみいただけます。

◆1レベルスキルの拡大について [new!]

 スキルを拡大するコストは「スキルレベルを2で割って端数を切り上げた枚数のパネル」なので、1レベルスキルは拡大せずに2回使ったほうが良いように思えるかもしれません。
 しかし、拡大して使ったスキルは「1回」とみなされるので、1回目の反撃でHPが0になりそうな場合の保険にもなります。
 また、包囲網を突破する場合など、攻撃対象のエリアが限られる短所が長所になる状況もあるかもしれません。

◆移動経路について

 移動に関するプランで目的地が指定してある場合、その場所に至る経路の中から最短距離で移動します。
 最短コースが複数ある場合、斜め方向の接近を優先します。

例:プランで「移動が可能なら、自軍のHP減少が5以上の者に向けて移動し安らぎ〔レスト〕を使う」というプランを指定したとします。
 以下のような状況で、c3に居るキャラクターがe7のキャラクターに安らぎ〔レスト〕を使うには最短コースが5つありますが、斜めの接近を優先するのでd4→e5と動きます。


最短コースは5本ある

 もちろん、自分が移動したあとに敵も味方も移動するので、1ターン前に想定した移動経路通りにこの先も移動するとは限りません。移動する際はその都度、最短コースを選択し直します。


■新用語

◆「交戦」
 同一のエリアに自軍と敵軍が混在していること。交戦状態を解消しなければ、交戦中のキャラクターは移動できません。

◆「グループ」 [new!]
 スキルを拡大したときに対象指定できるキャラクターの一群。
 具体的には、「対象の拡大」の項の画像で丸く囲んである一群を「グループ」と呼びます。


■初期配置

 ゲーム開始時の初期配置は参加した軍により異なりますが、いずれの場合も縦軸1〜6、横軸1〜8で算出されるランダムな座標に配置されます。


初期配置はランダムに決定される


■戦闘の処理

 大筋でTCGと同じですが、念のため流れをまとめておきます。

◆行動順

1−1.行動順の決定は、サイコロを3回振って小数点以下2位まで求める。
1−2.それでも同値になった場合、それらのキャラクターだけ小数点以下3位まで、と桁を増やしていく。
1−3.決定した行動順で行動していく。

◆行動

2−1.スキル一覧の優先順位がもっとも高いものを使おうとする。
2−2.そのスキルのコストを支払うことができなければ次のスキルへ。
2−3.コストを払えるのであれば、射程の中に居るもっとも近い相手を攻撃しようとする。通常は近い順に攻撃対象を選ぶが、同じ距離であればランダムとなる。
2−4.プランによって攻撃対象に制約が無いか調べる。制約がある場合、それに従って攻撃対象を変更したり、場合によってはスキル使用をやめる。

◆受動・反撃

3−1.攻撃を行なった場合、攻撃された側は可能であれば反撃やダメージ軽減を行なう。
3−2.反撃スキルは攻撃した者にしか行なわないのはTCGと同じ。ただし、反撃スキルにも射程があることに留意。

◆維持

4−1.スキルの序列に沿って最下スキルまで処理していく。
4−2.スキルの維持については、TCGTでは「維持のためにあてられたパネル」に毒がついていれば、この時点で毒によるダメージを受ける。また、毒によるダメージは受動スキルを発動するトリガーにならない
4−3.最下スキルまで処理し終えた時、同一のエリアに敵が居なければ移動が可能。

◆移動

5−1.同一のエリアに敵が居ない場合、移動することができる。
5−2.特に指定が無い場合、移動が可能な状態でなおかつそのターンに1度も攻撃していなければ自動的に移動を行なう。
5−3.自動的な移動先は、もっとも近い位置に居る敵に向けて斜め移動を優先して行なう。複数のエリアが移動先候補に挙がった場合、敵数が多いエリアを優先する。

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